2007年03月10日
Are you REALLY happy?
『ハッピー・フィート』を時間がぽっかり空いたので、先行ロードショーで観にいった。
ほんわかしたくて観にいった。
今のCG映像ってすごいんですなあ。 おまけにペンギンが歌を歌ったりタップ踏んだりと楽しいのだ。知っている歌ばかりってのも楽しい一因。
QUEENの"Somebody to love" はやはりいつ聞いてもいいのだなぁ。
以下、ネタバレ。
と思ったのだが、単に「ほんわか」したくて観にいったら環境問題とか社会問題を訴える内容だった。あら、びっくり。 つーか、週末の夜にこれはちっと重かった。 勝手にほのぼのしてホロリとして「あー、よかった。」な内容を求めて観にいったからラスト30分くらいの部分は予想外であった。 「おいおい、そうくるのかい?」
「どうして、そんなにお魚をとるの~?」by マンブル
ああ、魚が好きさ。 鯨も青い魚も大好きだよ。 でも昔から食べている人種なんだよ。 「スゥシィー」とか言って健康ブームで食いだしたりとか、人口1.5億が一斉に食いだしたりとかのブームと一緒に考えては欲しくないもんだよ。 どうもこのあたりがひっかかる。 アメリカ人向け教育テレビ見ちゃいましたって感覚。
いや、ホント映像も音楽もペンギンだけじゃなく動物の動きも、迫力ある氷河もみんなよかったんですよ。 自然環境は守らないといかんですよ。 ゴミは捨ててはいけませんよ。 団体からノケモノにしてはいけませんよ。 でもドキュメントでなく、アニメでここまで露骨だといやーな気分になるのは、やっぱり心当たりがある人間(=彼らの言うエイリアン)だからなのだろう。
ハッピー・フィートというタイトル、本当にこれでハッピー? 最後のあの姿はちと辛いんですけれど…?
全然違う話でのめりこませておいて、「実は本題はこっちなんです。」 っていう悪徳商法というか、宗教勧誘というか…重くなってどうも感想まとまりませーん。
ハッピー・フィート
環境問題等々なにひとつの情報ありません、楽しいだけです!なオフィシャル・サイト
2007年03月08日
視覚と嗅覚
映画に行くのも久しぶりだなあ。 私も自他共に認める「犬鼻」な嗅覚持ちでありますが、映画の主人公の嗅覚には「アタシはここまで犬じゃねーよ!」と思いました。 今後は「猫鼻」くらいにしておこうと思います。
でもすでに製造中止となった「某香水」が今でも一番好きな私としては、こういう犬鼻の調香師がいたら是非とも調香をお願いしたいものです。
パフューム ある人殺しの物語
18世紀のパリ、悪臭のたちこめる魚市場で産み落とされたジャン=バティスト・グルヌイユ(ベン・ウィショー)。 驚異的な嗅覚を持つがゆえに、奇怪な青年として周囲に疎まれている彼は、ある晩、芳しい香りの少女に夢中になり、誤って殺してしまう。その後、彼は少女の香りを求めて調香師になり、香水作りに没頭するが……。
『劇場で香りを体感せよ』ってなみたいなキャッチコピーはその通りでした。 香りもそうだが、悪臭とかの臭いもな… 映像だけを見て、つまりは視覚から入って嗅覚と同じような状態になる体験ってのは面白いなあと思えましたです。 エグイ映像で絶えられないくらいの悪臭なニオイを思い出し、一面の花畑で幸せなカオリを思い出し… 気分悪くなったり、楽しくなったり…脳みそというのはすげいです。
これから見に行かれるかたはここからは読まないほうがいいですよ。
でもね~、映画としてはあまり後味よろしくなかった。 つーか、ヘンタイだ!ヘンタイ!と、香りフェチな主人公の行動全てに思っていたのだった。 自分の欲望をとことんまで極めるために、いいことも悪いこともわからなくなるってのはこういう事なんでしょうかね? いい事、悪い事ってのは人それぞれなのかもしれないけれど、倫理ってのが一切ない主人公に感情移入はできないもんですよ。 『ハンニバル』のレクター博士を愛する私が言うのもなんなんだがな… 最大の原因は主人公の顔が好みでないというのがあったからか? 後から知ったのだが『ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男』の映画でローリング・ストーンズのキース・リチャーズを演じた役者なのだそうだ。 あの時はほとんど台詞もなかったし、キースに似ているといえば似ているなあ…くらいしか思わなかったがね。
本当に少しだけの、たぶん3%くらいだけしかの映画の前情報しか入れずに観にいったものの、それでもそのたった3%で、ある程度の予想のできてしまったラスト。 興行成績意識するばっかりにクライマックスぎりぎりのところまで事前にばらしてしまう宣伝方法っていかがなものかの? まあ、本当に何一つ前情報入れないで観にいきたい映画には封切当日とか先行ロードショーに行ってしまうから、このあたりの”ちょっとだけ興味あります”あたりの映画が一番そう思ってしまうのだな。
ただ、ダスティン・ホフマンとアラン・ニックマン(ハリポタのシリウス先生でもあるよ、彼のエゲレス英語は素敵♪)が登場していたことと、アロマセラピーの抽出方法で学んだ水蒸気蒸留法と冷浸法(アンフルラージュ)の映像が見られたのにはちょっと嬉しかった。 そんなの抽出すんじゃないよ!と呆れましたが…
私個人としては星2つ☆☆。 一緒に行った友人は星4つ☆☆☆☆。
ちょっとしたことだったのだが、原作を読んでみないとわからない部分があった。 これは字幕担当の某戸○女史のセンスの問題なのか、本当にそうなのかわからなかった。 英語だけで見ていればあまり気にならない台詞なのだが、とにかく原作を読んでみようと思う。
2007年01月23日
パンがなければケーキをお食べ♪
先日、仕事で徹夜明けだったが、無駄に元気だったのでそのまま朝イチの映画へ行くことにした。
『マリーアントワネット』 ソフィア・コッポラ監督の映画。 ベルサイユ宮殿でのロケが許されたというのもびっくりだったが、でもフランスじゃブーイングされちったという”いろんな意味で”の話題作。
でも私は非常に楽しかったのだった。 お耽美な宮廷装飾、ドレス、「パンがなければケーキをお食べ♪」 な、色とりどりのお菓子♪。 (映画の中でも「そんなこと言ってないわ~」とマリーは言っているが…)いやー映像が綺麗だわ。 歴史ではこんな豪華絢爛のせいで国家財政は破綻状態、税金地獄に陥ってとうとう革命が起きてしまったわけだが、ルイ16世が国王に君臨するときに「神よ、私たちをお守りください。 私たちは統治するには若すぎます。」と言ったように、あの二人は若すぎたんだわな… そういう意味じゃ気の毒だ。
14歳で自分が子どもなのに、「お世継ぎ、お世継ぎ」なプレッシャーも辛かったろうねえ。 とかなんとかこの映画だけで歴史を考えてしまうとマリーの気持ちになって観れちゃったりする。 実際には国民は地獄だったのだろうが、その辺りはほとんど触れていない映画だったのもフランスでブーイングだった理由かしらね? アメリカでもさっさと公開終了したらしいし…。 あと、映画を観るまで知らなかったのだが、内親王役がシャーリー・ヘンダーソンだった。 ハリー・ポッターで「嘆きのマートル」役の女優さん、ブリジット・ジョーンズでもブリジットの親友役ででているのだが、ものすごい若い役でも歳相応な役でも見事にこなしてしまうので好きな女優さんであります。
子どものころ、『ベルサイユのバラ』にもはまらなかったし、どっちかというと、マリーの母のマリア・テレジアのが美術史上でも興味があるのだが、この映画を観たかったもうひとつの理由は音楽。 当時の音楽もあることはあるのだが、時代考証全く無視の80年代前半に聴いていた音楽満載♪ 予告で使われていたNew OrderのCeremonyといい、The Cure, Siouxsie & The Banshees , Adam & The Antsなどなど…これらの曲がベルサイユなお耽美にこれほどマッチするとは、その辺りはソフィア・コッポラ監督は面白いなぁと感心させられてしまうのだった。 サントラ版買っちゃいました♪
→洋版のサントラはフェルゼン伯爵とラブラブな時のマリーで、日本版(上写真)はティーンエイジャーなかわいいマリーなジャケットってのも面白い。 洋版の映画タイトル・ロゴがSex Pistols的(なのにピンク)ってのも個人的にゃ非常によろしい♪
2006年12月13日
よく働いたらよく遊べだろう? 映画偏
はろう♪おひさしぶりです~うひょ♪。
すでに壊れておる今日この頃。忙しいもんで変な脳内モルヒネは相変わらずジャージャー垂れ流ししていてマズイ… しかしゴンゴンやることはやっている。 だからネット遊びの時間が極めて少ない。 というより「お家LOVE♪引篭もりの生活すると本当に生活できなくなるから仕事する無念!」な精神持ちがお家になかなかいられないからちょっとだけ辛い。
とりあえず年賀状(自分のと親・キョーダイの)は終了。 海外用クリスマスカードも終了。 ごめんよ、今年は手作りしている時間もアイデアもなかったよ。 この水曜から日曜までは、今までの恨みはらすが如く遊ぶ予定しかいれていません。 そのためにもう睡眠時間削ってでも時間作るしかない!と頑張りましたよ。 2日に一度は徹夜だ、貫徹だ、そしてユン○ル飲むだ!の繰り返し。 夜の11時あたりにゃ仕事仲間から「目がいってるよ…」と言われる始末。 どこに行ってしまったのだアタシの目…? ロンドンあたりで優雅に紅茶でも飲んでるのか? 書いていることも支離滅裂~。 あー嫌だ嫌だ師走…
まずは観たい映画が満載で、久しぶりに水曜日の午後は映画の日としました。 こうなったら2本観てやる!
『硫黄島からの手紙』
2度のアカデミー賞監督賞を受賞したクリント・イーストウッドが、スピルバーグを製作に迎えた戦争映画。太平洋戦争の激戦地・硫黄島の戦いを日本軍側の視点から描いている。太平洋戦争の末期、戦況が悪化した硫黄島では日米軍の戦闘が開始されようとしていた。その頃、島に新しい指揮官、栗林忠道が降り立った。戦死が名誉とされていた中、彼は兵士たちに生きて国に帰ることを命じる。
前回のアメリカ側からの硫黄島『父親たちの星条旗』も観たわけなので、日本側のも観た。 やはり戦争映画は観ながら色々と考えると重い…重い上に淡々とした話に途中睡魔にやられた。 どうも15分ほど気を失ったらしく、起きたら中村獅童ちゃん(の演じた日本兵)がグレてた。 なんで、グレたのかわからなかったので、一緒に観にいった人に映画が終わった後に聞いたが、説明されてもわからなかった。 というより、アタシの「なんでグレた?」って質問自体が的をついてないらしい。 DVDになったら復習しよう。 ケン・ワタナァビィ(ハリウッド発音)は、どんどんハリウッド俳優になっていってるなあ。
観にいくまで知らなかったのだが、全編日本語でのハリウッド映画だ。 できればDVDでは英語の字幕つきでみてみたい。 ただ、日本語ネィティブであるが故に日本兵の話している日本語がちょっと現代語っぽいのが気にかかる。 ハリウッド的な「ジャパーン~!」な映画と思えば20年前からは雲泥の差で「日本」なんだがさ。 それに「あんた、どー見たって○○人だろ!(他国アジアな民族をご自由に想像ください)」ってエキストラはいたが、そういう役者が日本人演じてて、よくわっかんない意味不明の日本語話して下に英語の字幕がでている時代に頭抱えていた私としてはよろしかろ。
『007カジノロワイヤル』
6代目ジェームズ・ボンドに選ばれたダニエル・クレイグ主演のシリーズ最新作。今回は、ボンドが“殺しのライセンス”をMI6から受け、007になったばかりの時代を描いている。イギリスの諜報機関からの依頼をクリアし、諜報部員“007”になったジェームズ・ボンド。彼は世界的なテロリスト組織壊滅のため、テロの資金源であるカジノ・ロワイヤルで組織のボスに高額の賭けポーカーを挑む。
007好きとしてはこれは観たかった。 新ジェームス・ボンドに決定したときは非難轟々だったが、上映されてからは女王陛下のお膝元、エゲレスの皆さんも、大絶賛したというダニエル・クレイグ。 実のところ私も彼に決定したときと、初めて今回の007のポスター見た時は「KGBにしか見えん!」と噴飯ものだった。
CGがあまり使っていないとか? なのに映像の迫力もあり、ずっとハラハラするしで面白かった。 でもちょっと007が冷酷すぎかな? 冷酷というより、新人00のスパイでハチャメチャすぎなのか? 顔が怖いんだ。 イアン・フレミングの原作のジェームス・ボンドさんって感じではないなあ。
007=甘い顔しててコテコテのエゲレス英語で、皮肉だか本気だかわからない台詞言ってニコリとするボンドのイメージが強くてね。 小さい頃、父親と一緒にテレビで観ていたショーン・コネリーの007から自分で映画館に行くようになった時のロジャー・ムーアの007、ティモシー・ダルトン、ピアース・ブロスナンの007はアメリカでギャーギャー大騒ぎしつつ観た。(もう1人ジョージ・レイゼンビーが途中にいるが一作だけだったのであまりインパクトはなし)役者が代わる最初の作品には確かに戸惑いがあったから、今回も次回作にでもなれば慣れるかしら? 上司でもあるMはいままでの女優さん(ジュディ・デンチ)が引き続きMなわけで、「ああ、冷戦時代が懐かしいわ」とかの台詞とかもあったので、どうも頭の中で今までのボンド話をリセットしなくちゃいけないところが私ができなかったというものある。 Qが登場しないの?と上映中ずっと思ってしまったのも昔をひきずる私が悪いのだ。 でも次回はQの登場も希望~。 最後にもう一回書くけれど映画としては面白かったよ。
2006年11月12日
「父親たちの星条旗」を観る
あいかわらずグレ気味の日々です。 低血圧絶好調です。 起きてるんだか、寝ているんだか、しまいにゃこの世のものなんだかわかりません。 癒しがほしい…
そんなときに落ち込むのが解っている映画を見に行ってどーするよ? と思いつつ、誘われたので観てきたのが、「父親たちの星条旗」。 監督のクリント・イーストウッドにゃ前回「ミリオンダラ・ベイビー」で打ちのめされていたので、今回も自動小銃で撃たれちまう気分かも…な予感…。
結果、しっかり打ちのめされてきましたよ。 映像のスケールは迫力あったですよ。 上映中に自分が東海岸で一番大きい軍事基地のある場所で学生生活をしていた時、初めて両親がそこへむかう途中、車の車窓から「この国と戦争したんだから負けるよ」とぼそりと言ったのを思い出した。 今回、映画だというのに、硫黄島の周りに群がる軍艦のスケールを見て、「負けるよこれじゃ。」と今更感じた。
しかし、戦争とは愚かよのう。 でもって、戦争もさることながら、政治的プロパガンダや、同じ国民ですらをもある人種への偏見ってのはホントいやーな気分になるもんだ。 まぁ、プロパガンダといえばこの映画だって2年後に控えた大統領選の中間選挙直前に公開されているのだから、共和党にとっちゃ少しは打撃を与える要因のひとつにもなったのか? 共和党惨敗で、ラムズフェルド更迭されちゃったし。 でもイーストウッド監督はたしか共和党支持な人だったような覚えもあったなあ。 それでも戦争について訴えたかったのだろう。
この像の本物を見たことがある。 というよりも、行った場所にあったという方が正しい。 もともと写真では見たことがあった。 その時「なあに?この像?」ってなマヌケな質問をした。 硫黄島は英語で書くとIWOjimaなのだが、友人のアメリカ人たちの発音では「イワォジィマ」になってしまっていたわけで、日本とは思いもしなかった。 返答してくれた友達も「軍人さんを称える像なんじゃないの?」というようなマヌケな答えだったと思う。そこは当時はお互いに「戦争を知らない」子供たちの集まりだったものなのでね。
でも、その時、「戦争を知ってる」友人の親御さんたちが、なんとなーく説明してくれたので(そりゃ日本人のアタシに説明すんのは難しかったろう)なんとなーく当時からどういう目的を持った像なのか解ったのだが、通常思い出しもしないニッポンの血とでもいうのでしょうか? 心の奥深くが微妙~な気分になったものだ。 そうか、スター&ストライプが突き刺さる土地は日本領土なわけだな…と。
その後、何かと写真や葉書、切手、等々いろいろな形でこの像を目にすると、以前は「軍人さんはアメリカを守るために一生懸命です。」ってイメージで見ていたのが、アメリカ万歳!な像に見えてくる。 で、気分がザワザワする。 戦争がどうだこうだという論議は抜きにしても、ジャパニーズなもので特に日本がからんでると感じるとザワザワ度が高くなる。
今回の映画で、この像にまつわった人たちの気持ちを知ったわけだが、映画を見に行った翌日にこんなニュースがあった。
硫黄島の戦い「最も重大」 米大統領、イラクに重ねるブッシュ米大統領は10日、南部バージニア州クワンティコの国立海兵隊博物館の開館式典で演説し、太平洋戦争の激戦地、硫黄島での旧日本軍との戦闘が「米国の歴史上最も重大な戦いの一つだった」と述べ、現在のイラクでの戦闘も同様に語り継がれるだろうと強調、米軍のイラク駐留の意義をアピールした。
大統領は約1万人の退役軍人らを前に、硫黄島の摺鉢山(すりばちやま)に立てられた星条旗が「米国の不屈の精神を象徴する永遠のシンボル」になったと指摘。
これにイラク戦争を重ね合わせ「将来、自由で繁栄した中東を目にすれば、(イラク中部)ファルージャでの戦いをガダルカナルや硫黄島と同様、米国人は畏敬(いけい)の念を持って語るようになるだろう」と述べ、イラクで活動する兵士の貢献をたたえた。(共同通信)
ふーん。 この映画見てたらそうは演説しなかったろうに… イーストウッド監督、映画のDVDを大統領に見せてあげてください。
2部作となっている日本サイドからみた「硫黄島からの手紙」のほうも見ないといけませんです。