2007年04月21日

レクター博士も若かった

04212007.jpg天気がいいから光合成せにゃいけん…
本当のところ、光合成じゃないのですが、人間、日光に浴びてセロトニンとかの物質の出をよくしないと落ち込みが激しくなるらしい。 と、いうことで気分もいいので某所のスタバの外にあるテーブルでボーッとラテを飲みつつ読書したりのまっとうな週末を送ってみたりした。

1時間ほどダラダラしたあとに映画『ハンニバル・ライジング』を観にいく。 今回タダ券での鑑賞さぁ~♪  以前映画を観にいったとき全然気がつかなかったのだが、どうもスクリーンに虫の影が入っていたらしい。 映写機にくっついていたとかで、上映後に映画館からお詫びの招待券をもらっていたのだ。 いやー、本当に全然気がつかなかったのですけどねえ。

1944年のリトアニア。名門貴族の家系に生まれたハンニバルは戦争の悲劇により両親を失う。幼い妹ミーシャを連れて山小屋で生活を始めたハンニバルだったが、逃亡兵たちがやって来て2人を監禁。そこでのある出来事を経て孤児院に送られ、成長したハンニバル(ギャスパー・ウリエル)は、やがて逃亡兵たちへの復讐を誓う。

ハンニバル・ライジング オフィシャルサイト

以下毎度のネタバレ


若い、若いよハンニバル。 やはり年齢を重ねて美食家の天才なレクター博士も若いころはガキでしたなあ、とか思う。 復讐だけに燃える若造が今後天才レクター博士になっていく物語ができればいいのになあ。 映画でのストーリーは原作よりもうすっぺらになってしまってますます若造になってしまっていた。 でも若き日のハンニバル役のギャスパー・ウリエルの演技はよかった、アンソニー・ホプキンズの演じるレクター博士のしぐさと同じように演じているあたりはゾクゾクできた。 あの首をかしげて考える姿… あれはゾクゾクものですわな。 いい役者だったからもう少しエレガントな青年の部分も欲しかった。 復讐に燃える姿ばかりが目立ってしまい、小説読んでいる限りではあった青年だけどエレガントな部分が映画ではそこまでは描けなかったのが残念。 上映時間が2時間以上もあっても小説からはしょっている部分は多いので、原作を読まずに映画を観にいくと謎な部分も多々あるかもしれませんよ。

日本文化のジャポニズム・ジャポニズムしているところは小説を読んでいるときに「ここまで映像にされたら笑うぞ」と思っていた部分までは深くしてなくてちょっと安心。 でもやっぱりよくわからん日本文化+アジア風味満載ってのはありました。 

なんか、自分が「怖い」と思う状況が変化してしまっているようで、○○(←自粛)食いちぎっているくらいじゃゾクゾクしないってのもちと問題かしら…

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2007年04月19日

QUEENに行く!

04192007.jpgとアタシが言うと「えー、また来てんの~?」な返答が多い。 いや、今回はフレディ・マーキュリー関連のあっちのQUEENではなくて、女王のQUEENの映画だわさ。

ロードショーよりも早めに上映している映画館があるのでさっさと行ってきた。 今週末から観たい映画が沢山あるし、GWはいろいろ他の用事もあるから上映してるんだったら「行かなくちゃ!」となった。 おまけに、ここ数日例のバージニアでの事件で気持ちがどんよりしているもんでねえ。 私の住んでいたのは海側で今回の事件は山側のバージニアだが、どちらにせよのんびりしたところだけに衝撃だった。 気持ちがどんよりしていたので買い物と映画で気分転換もしたかったし…

1997年8月31日 チャールズ皇太子と離婚後充実した人生の真っ只中にいたダイアナ元皇太子妃がパパラッチとの激しいカーチェイスの末自動車事故によって急逝した。

事故直後、英国国民の関心は一斉にエリザベス女王に向けられ、たびたび取り沙汰されていたエリザベス女王とダイアナの不仲説への好奇心の対象となった。ダイアナはいつでもエリザベス女王にとって頭痛の種であったし、チャールズ皇太子との離婚後、民間人となった彼女の死に対して英国王室ができることは何もないはずであった。エリザベス女王はダイアナについてのコメントを避け続けたが、絶大な人気を誇るダイアナの死を無視することは、結果的に国民を無視することとなってしまう。民衆の不信感は急激に増大し、エリザベス女王は窮地に追い込まれてしまった。この空気をいち早く察知し、王室と民衆の橋渡し的な役割を担ったのが、首相になったばかりの若きトニー・ブレアであった。ダイアナの事故直後の7日間のエリザベス女王の“本当の姿”、そしてダイアナとエリザベス女王の間に確実に存在した確執をはじめて描いた作品。

クィ-ン THE QUEEN・オフィシャルサイト

うーむ、当時のニュースを思い出すなぁ。 映画のシーンでも当時のニュース映像を巧みに組み込んでいるから思い出すものも多い。 役者の演じるエリザベス女王、ブレア首相、クィーン・マザー、フィリップ殿下、チャールズ皇太子等々、顔だけみていりゃ似てるんだか、似てないんだかなのだが、演技はみな素晴らしい。 みなさん相当本人の映像でしぐさや口調を勉強したのだろう。 エリザベス女王がバッキンガム宮殿に国民の捧げた花束の横を見ながら歩く部分とか、女王の声明文とか当時のニュースで流れた映像をそのまま役者が演じるシーンはそっくりそのままの映像かと思うほどだった。

以下若干ネタバレ

ブレア首相に説得されバッキンガム宮殿に戻ってくる前の別荘にて王室ファミリーの会話が本当にあんな会話だったのかはわからないけれど、王室に生まれレールのひかれている人生を歩み、伝統を継承していく立場の女王の苦しみやとまどいは映画のようなものなんだろうなあ…とは思う。 


最後のほうで、とうとうバッキンガム宮殿に戻った女王とそこに居合わせた小さな子どものやりとりがジーンとした。 数年前にロンドンへ行ったとき、バッキンガム宮殿で衛兵交代を見たあと偶然にも宮殿にお戻りになる女王の車を見かけたとたん、その場にいた幼稚園児たちがものすごく嬉しそうに飛び跳ねながら手をふったことを思い出した。 女王って愛されているんだなあと思った瞬間だった。


しかし、女王が山道でランド・ローバーを自分で運転したりするんですなあ…それにはびっくりしたのだった。 犬好きなところもしっかり映画に取り込まれていた。 女王にまとわりついて歩くコーギーがかわいいかったよ。

Posted by toto at 20:59 | Comments [0]

2007年04月10日

歯の浮くジャポニズム

羊たちの沈黙
出演: ジョディ・フォスター, アンソニー・ホプキンス
監督: ジョナサン・デミ
これを始めて観たときは「うひー、怖いよ、怖すぎるよ。」だった気がする。
ハンニバル
出演: アンソニー・ホプキンス, ジュリアン・ムーア
監督: リドリー・スコット
で、これを見た時には「うひひひひ、ああ、だうしましょ? でも好きだわ♪」になって
レッド・ドラゴン
出演: アンソニー・ホプキンス, エドワード・ノートン
監督: ブレット・ラトナー
で、これを見た時には「うぎゃー! やめろ!やめてくれぇぇええええ!、といいつつやっぱり好き♪」になったのだ。

さて、今回の映画はどんなもんか?


リチャード・ハリスのハンニバル・シリーズ、最新作『ハンニバル・ライジング』を読み終わりました。 途中何度も「げーっ!!!!」と思いつつ足をバタバタさせたりしつつ読みましたが、今回の映画はたぶん若干の苦笑いは否めないかも。
それもこれも、私がジャパニーズということだからなんだなあ。 今回の映画のポスターや劇場予告で鎧・兜が全面的にでてくるのだが、全然チェックしていなかったもんで、小説を読んで今回の主要登場人物で日本人がいるからだと知った。 (っていっても、映画で演じるのはコン・リー。 サユリに出演していた女性。 渡辺謙さんのような世界に知られる日本人の女優さんの登場もほしいもんだな。)

こうさ、西洋人の極東ジャパーンへの関心とか、昔から西洋美術でもあったジャポニズムつーか、彼らの描く日本にはどうも日本人にしてみると歯がゆいような、照れくさいような、「勘弁してくださいよ、それ。」って感覚がでてしまう。  ま、同じようにフランス人が宝塚の『ベルサイユのバラ』を観たら「勘弁してくださいよ、それ。」となるんだろうと思う。 今回小説を読んでも「勘弁してくださいよ、そこ。」だったので、映像で観てしまうとそれはもっと感じることになるだろう。 それでも勿論観ますけれどね。 といっても、今回は少年→青年時代のハンニバル・レクターのお話。 前3作で俳優アンソニー・ホプキンズは映画化1作目の『羊たちの沈黙(1991年)』から原作としては時代を溯り演じることになった『ハンニバル(1999年)』その後、1作目のその後の潜伏時代の『レッド・ドラゴン(2001年)』と実年齢と逆行もあったりでもハンニバルを演じたことになった。 でも今回は他の俳優が演じる。 いくらアンソニー・ホプキンズが名優でも今回ばかりはもしも演じてしまったらそれこそ「勘弁してくださいよ、もう。」になりますですよ。 タイムマシンもあれば、アンソニー・ホプキンズ版でも観て見たいとは思う。 助けて、ドラえもん。

映画『ハンニバル・ライジング』オフィシャル・サイト

Posted by toto at 23:03 | Comments [0] | Trackbacks [51]

2007年04月04日

目の保養は桜だけではないのよ

04042007.jpgいつになったら冬物をクリーニングに持っていけるんだ? クローゼットがパンパンで早く冬物を片付けたい今日この頃。

郊外にまで桜見物で出かけた予定でした。
前々から約束をしていた『夜桜祭り・午後4時から園内無料』ってのにいそいそと出かけたのでした。 夕方にはどしゃどしゃ振りの雨もなんとか止んだし、今回も別にビニールシートひいて飲めや歌えやってわけでもなく園内散歩ってところなので、地面が濡れていようが関係ないわけよ。

ところがさ、到着したら照明点いていないんだわ…真っ暗であるよ? 

「本日天候悪化のため閉園しました」のちっこい張り紙が…

がっくしです。 確かに寒いよ。 暖をとりたいよ。 仕方がないので近所の映画館に行くことにしました。

映画館は同じような夜桜難民ですごい人。 おまけに春休みで、ストレス溜めまくったお子が走り回るわ、ギャースギャースと泣き叫ぶわでちと眩暈… しかし、家族連れの目当ては『ドラえもん』だから平気さ。

で、見た映画は『ホリデイ』 

ハリウッドの映画予告編製作会社の社長アマンダ(キャメロン・ディアス)と、ロンドン郊外に住む新聞記者のアイリス(ケイト・ウィンスレット)。クリスマス直前になってそれぞれ恋に破れた2人は、ネットを介して“ホーム・エクスチェンジ”をすることに。アマンダはロンドンに、アイリスはビバリーヒルズに旅立つが……。

今気がついたのだが、ホリデーでもホリディでもなくホリデイで[イ]が大文字なんだな。 富士フイルムのようだな。 

桜で目の保養はできなかったものの、ジュード・ロウで目の保養をしたからよしとする♪ そういや以前この監督(ナンシー・メイヤーズ)の『恋愛適齢期』でもキアヌ・リーブスのかっこよさに惚れ惚れしたのだったっけ。

以下ネタバレ含む



長期休暇や長期不在とかで人様に家を又貸しする「サブレット」はアメリカでも頻繁で、自分でも貸したり、借りたりしたことはあったものの、「ホームエクスチェンジ」というお互いの家を丸ごと交換するってシステムが本当にあるのは知らなかった。 知人とかその知り合いあたりまでには鍵を渡し、猫の面倒みてもらったり、自分も犬の散歩したりもしたが、インターネットで見ず知らずの人に鍵をわたすのはちと抵抗あるな。 でも、お互いの家を利用するならその点では少しは安心なのだろうか?  ジュード・ロウみたいなお兄さんのいる人の家ならそりゃ大歓迎ですがな、ほほほ。

ラブコメはやはりハッピー・エンドで終わってくれるのが観ているほうはホッとする。 2つのカップルはどちらもUS-UKの遠距離恋愛になっていくわけだから、その後のお話を想像すると「遠距離は難しいよな。」と思ってしまったりするのだが、そんなのは映画を観た客が勝手に想像すればよろしい。 よかった♪みんな幸せになってね♪と思う人もいるだろうし、アタシのような天邪鬼というか、良くも悪くも歳を重ねて酸いも甘いもある程度わかった(まだ、ある程度かよ?>オレ)もんが思ってしまうHopelessな思いもあったりいろいろだろう。 結構ラブコメはそういう、よくよく考えると「その後はどーよ?」なのが多い。 でもやはり終わりはハッピー・エンドが気持ちがいい。 後のこと考えてたら次には進めないってのも経験者は語る…

メインとなる4人の主人公が皆それぞれに魅力的で愛されるキャラクターであり楽しい映画であったが、アメリカで妻を亡くし、歩行器に頼ってヘルパーを道を歩く孤独な老人の姿に胸がしめつけられるシーンもあった。 UKからLAに来た女性が、その老人と交流し、だんだん打ち解けていくシーンには涙してしまった。 こういうジーサンにはいつもやられる…感動する。  ほんとアメリカにはこういう1人暮らしの老人が多い。 10代のころ、歩行器をガラガラ押しながら買い物に行く老人を見かけて「アメリカって老人もすごいなあ。 足が弱くなってもお出かけして偉いなあ。」とか自分勝手な想像で、自由の国の自由な人と思ったりしたのだったが、現実は子離れが早いから歳をとって1人になっても生きていくしかないから歩く、と、だんだん解ってきてからはなんだか寂しい気持ちになったりする。 と、言っても彼らにとってそれは当たり前のことであり、日本のように成人してからも親と一緒に住んだり、二世帯住宅にしたりの話をすると「それって面倒でできないわ。」と言われたりすることも事実だったりする。 大学に入学した途端、生活費、それどころか学費すら親からの援助はない友人も多数いた。 卒業して随分経った今、「親は定年したからフロリダに(アリゾナ・カリフォルニア等々暖かい場所が多し)に引っ越したよ」って友人が大半になった。 だから歩行器で歩く老人に思ってしまうシンパシーは中途半端に日本とアメリカを知っているからの勝手で余計なお世話な思いなのだとわかってはいても、どうしてもそういうジーサンの演技にはやられてしまう。  主人公とからむ年の功を重ねた脇役はどんな映画でも重要なんである。

Posted by toto at 23:30 | Comments [0] | Trackbacks [0]

2007年03月22日

華麗=加齢? ま、いいじゃん

映画『華麗なる恋の舞台で』を観て来ました。

なんだか、映画好きblogのようだな…はいー、また映画行っちゃいましたよぉ。 行ったのは先週だったのですが…
ここのところ、神経性胃炎だの眼精疲労だの… でパソコン開くなら寝ますぜ!な一週間でした。 胃は痛いし、ピクピク顔は動くし、ストレス性らしいっすよ。 現実逃避な失踪をそろそろしたいわねえ。

で、お布団滞在時間が多かったので、その一週間前の映画についていまごろ書くのだった。 




友人に「負けた、気分的にすっきりできないねぇ!」と前回、前々回の映画の感想をぼやいていたら、「じゃ、これがすっきりしそうよ。私も久しぶりに映画に行きたいの~」と、小2の娘ちゃんが学校に行っている間に渋谷へ来てお付き合いしてくれたMちゃん。 単館上映なもんで、都内じゃここしかやっとらんかったのだった。 当日はどこかの卒業式だったらしく、袴姿の女の子たちが一心不乱にスペイン坂を上ってました。 しかし、みなさん可愛いんだが…化粧が濃い。。 可愛いためには濃い化粧なのか? わからん。 それだけ渋谷は久しぶりさ。


映画は

1938年ロンドン。満たされながらも変化のない生活にうんざりしていた人気女優ジュリアは、親子ほども年の違う米国人青年トムと出逢い、恋に落ちる。だが、それもつかの間、トムは若い女優と恋仲になり、ジュリアは傷心。それでもジュリアは、その女優を彼女の舞台に抜擢してほしいというトムの勝手な願いを聞きいれ、余裕の素振りを見せるのだった。現実を受け入れ、すべてを譲ってしまうかに見えたジュリアだったが、傷ついただけでは終わらないのが、大人の恋。彼女の人生の第2幕は、まるで華麗な舞台のように、ドラマティックな結末を用意して、今、幕をあけようとしていた―

オフィシャル・サイトより

以下ネタバレ


ストーリーとしては単純でハラハラ・ドキドキなものは何もないのだが、楽しい映画でした。 ってこういうの、楽しいって思うのはイジワルかね? むほほ。 主人公がキーキーと髪振り乱して嫉妬したり復讐したりしたら嫌だけれど、さらりとイジワルするこの大人ぶり。 面白かったです。

大人の女性をなめんじゃないわよ!なフツフツとした女優の思い。 最後の最後での大どんでんがえしな舞台演出。 新人女優の天然なんだか、策略なんだかの行動は見ているこっちも少しづつイラッとしていたので、舞台でたたみかけるような展開に大笑いしておりました。 同じ歳くらいの女性が大うけしている理由がわからんでもないわー。 あとゲイのみなさんにも好評とかです。 納得だわ。 



華麗なる恋の舞台で デラックス版 (by amazon)
 

Posted by toto at 22:17 | Comments [0]
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