2006年09月30日
すごい久しぶりな能
国立劇場開場四十周年記念
能 落葉
狂言 引括
能 綾鼓
久しぶりに能にやってきた。 ここのところ、あ・え・て 避けてきたので、久しぶりもいいところ。
知人が見たいというのでやってきた。 忙しくなるとは思わないころ購入したチケットだったので、危うく無駄になるところだったが、なんとか行けた♪
笛がピョーっとなって地謡が謡いだすと、もうそれだけでリラックスしちゃって、あっという間にいい気持ち♪
以前、師匠がシテ(主役)の舞台で、正面の最後尾席でうつろーな目で座っていたのが後日しっかりばれていたので(面をつけると視線がまっすぐしか見ることができないため、ますますポイント集中したんだとさ…) 今回は気をつけた。 っていっても師匠、今回は謡のため正面からは横をむいているので、多分気がつかなかっただろう。 ふふふ。
でも気持ちいいんだなぁ~。 オペラと能の謡は家でCDかけると眠りが早いです。 いえ、決して退屈とかそういうのじゃないのよ。 副交感神経でアセチルコリンが出まくるんだよ。
んー、そろそろ幽霊弟子はまた稽古に行くかな? でも来年2月過ぎないと無理かもな…
2006年09月15日
文楽でDNAを再確認した日
昨日、国立劇場にて『仮名手本忠臣蔵(かなてほんちゅうしんぐら)』に行ってきました。 文楽どす。
観てみるかなと思ったのは、夏に新聞のチケット販売広告にでていた文楽人形(写真)がうちのじーさんに似ていたからだった。 じーさんは私が小学生のときに亡くなってしまったが、家では威厳があるんだけど、家のために働くよりも地域貢献に命をかけていたので、実は家計は火の車。 おかげで、ばーさんとアタシの父親が生活をささえて大変だったというのが母の思い出だったりする。 しかしながら、こちとら小さい頃だったので、怒ると怖いのだが、東京に行くと毎回毎回三越の紙袋をさげてニコニコと帰ってくる姿やテレビで相撲か文楽見つつビールと枝豆を楽しんでいる姿ってのがアタシの思い出だったりする。 私にとっては、文楽=じーさん、であり、そんな「かしら(首→人形の頭)」があるのなら「行ってみるか?」になった。
国立劇場開場40周年記念公演とかで、朝10時半から延々に忠臣蔵が続く。 一部、二部、三部と全部観覧すると丸々半日11時間の文楽マラソンになるようで、さすがに、いくらなんでもそれは初心者にはキツイだろうと第三部だけを購入した。
始まってすぐに、「おお!これは!これは…始めまして♪」 な感情。 どんどんと、面白いじゃーないの! と舞台に夢中になった。 テレビで見ていたときよりずっと迫力があるのだよ。 義太夫の表現のある語りの迫力さに圧倒されそうになり、人形遣いの方の操る繊細さに驚く。 太夫と三味線そして人形遣の一体を3人で操る絶妙なタイミングで動く人形。 人形だというのに何故か喜怒哀楽の表情が本当に見えてくるから不思議~。
ワクワクと観ているうちに、ふと気がついた。 登場人物(登場人形?)の1人の顔が… アタシに似てないか? オペラグラスでじっくり見てみると… やっぱり似ている。 今回 "かしら"が着けている鬘(かずら)のせいもあるのだろうが、自分で言うのもおかしいが似ているのだよ。 じーさんに似た人形がいるから、と観劇に行って、自分に似ている人形まで見つけてしまった…結局DNAってことかねぇ? 今じーさんが生きていたら(そんなことになったら長寿日本一で表彰ものだが)一緒に観劇したりして楽しかっただろうなあ。 とか思ったりもしたが、たぶん、一緒に観ていたような気にもなったりしたのだった。
とても面白かったよ。 また来よう♪
あらすじで読む名作文楽50
今回のイヤホンガイドで非常にためになった解説者、高木 秀樹さんの本
2006年08月28日
戌年にはやはり犬もの歌舞伎
仕事と腰痛に悩まされているこのところ。 暑いし、腰が痛いしであまり遠出もしたかない。
しかし、「まずい!『楽』られる!終わってしまうぅ~!」と焦って行ったのが歌舞伎座。 千秋楽ギリギリですべりこみでの観劇です。 だって『南総里見八犬伝』なんだもの。
昔々NHKにて放送していた人形劇『新八犬伝』が大好きでした。 夕方の帯番組で、どんなに遊んでいようと放送時間までには帰宅。 文字通り、“ランドセルほっぽりだして”テレビの前に直行~。 「帰ってきたら手ぐらい洗いなさい!」と、じーさんに怒られておりましたわ。 当時から新しいもの大好き♪、家電大好き♪な父が、市内で数台しかないと某S@NYの販売店が言っとった程、早い時期だったにもかかわらずVCRを既に所持しとった家庭ではありましたが、機械もテープも高価なシロモノでしたから、子供番組(それも帯番組)の録画なんぞめっそうもないことでした。 子どもは生放送で見るしかなかったんだな。 それでも強力に記憶があるのがこの『新八犬伝』でした。 今も呪文のように言える「仁義礼智忠信孝悌」。ひとつひとつの玉とその玉を持つ八犬士は誰か?というつなぎ合せ。 子どもの時のこういう記憶ってのは強く残りますなあ。 このところなんぞ、数日たったら忘れることのが多いってーのにねえ。 とほほ。
で、歌舞伎での南総里見八犬伝。 感想が上手に言えないけれど、若手の歌舞伎役者さん中心のお芝居のせいだったのか、舞台からの圧倒されてしまう迫力というか?役者さんから受けとる強力なエネルギーというか? そういう感覚が体には出なかった事実はあったものの、それでも面白かったよ。 観劇しに行ってよかった、よかった♪
特に、「名刀村雨」が摩り替えられたことが原因で始まった犬塚信乃と犬田小文吾の「芳流閣の決闘」は派手で綺麗だったなぁ(はぁと♪) ただ、なんたって八犬士と周辺人物と登場人物が多いから話の展開が変わると少し混乱もしましたです。 できればあと一回観たかったけれど、もう千秋楽だってば(涙)。
夏の納涼歌舞伎は通常の昼・夜の2部構成ではなく、3部構成で、「いつもの2部構成よりも短いだろう、開場も6時だしさ~。」とかノンキなこと思っていたら終わってみたら3時間半も上演(含む休憩)しとりました。 はぁー、やっぱり腰にくるわ。 (現在本気で治療中です。)
(以下、お食事中や想像力の豊かな方はご注意!)
しかしな、この高温多湿のク○暑い中、着物で観劇している方、ご苦労さんです。 夏でも粋なばーちゃんの絽(*)の着物とかは素敵と思います。 しかし今回遭遇してしまった女性にはちょっと固まったよ。
(公式行事でない場所柄に限られるが)あまり決まりごとにとらわれず、好きな着物を着てお出かけしましょう♪、というこのところの着物好きな方々の方針は賛成だけれども、いくらなんでもその袷(**)は暑かろう。真夏の我慢大会ですかね? 単衣(***)だとしたって、こんな高温多湿な日は暑かろう。 というかですね… 臭うんです… 暑いでしょ? 多湿でしょ? その…横にこられるとアナタの腋臭が…(--;) レディなのにさ…(T△T)。 犬鼻の嗅覚力といわれるアタシには辛いったらございませんな。 着物にもアナタにもアタシにもいいことありませんでしたぜ。
*絽(ろ) シースルーな夏オンリーの着物。 他には7~8月だと麻とか紬もよろしいとのこと。
**袷(あわせ) 裏地が付いている着物。 季節的には10月から翌年5月まで。
***単衣(ひとえ) 裏地なしの着物。5月下旬~6月&9月
2006年07月26日
コマ劇場は快晴
ちょっとダルダルしておりました。 毎日毎日雨のため、気温は低かったので夜はぐっすり熟睡の日々ではありましたので、更新もできませんでした。 しかし、ここまで雨だと全てが億劫になります。 それでなくても休日は「引きこもり、お家LOVE!!」な人間にとっちゃますます外出は避けて通せるものなら通します。 でも部屋に篭っていても、除湿機がなけりゃ頭のてっぺんからキノコがはえそうだよ。 除湿機と空気清浄機、布団乾燥機、そしてクーラーが大活躍♪ もう電気メーター@ぐるぐる@です。
豪雨地方で大変な方、お見舞い申し上げます。
さて、ミュージカルWWRYがコマ劇場にて再演のニュースを聞いて(オフィシャルサイトはこちら) 「んー、でもその時期の予定がたたんのだなあ…」と、サイトとスケジュール帳を交互に睨みつつボヤいていた先日、「コマ劇場へ行ける?」と連絡が…。 「WWRYでしょ~?」と答えようとしていたら現在公演中の松平健『「弁慶」「唄う絵草紙」』だという。 それも、「ご招待券」ってーやつですよ。 うひゃぁ♪ その場で即効に「行く!」と返事をしたのはもちろんでした。 そういう事なら外出するよ。 ほほほ。
ということで、2004年の公演に続き、まーた観てしまいましたよ@生マツケンサンバ、今回はマツケンAWA踊りもありましたぜぇ。
今回はお芝居部分の第一部は「弁慶」でした。 何度も書いておりますが、アタクシTV時代劇ってものをホトンドみません。 昔に比べたら結構みることもあるのですが、連続ドラマだとあいかわらず根性が続かず次週までの持続力もないので、なかなかみれません。
そんなわけで、昨年放送されていたNHKの「弁慶」もほっとんど見ておりません。 まあ、五条の橋と勧進帳の部分くらいわかってりゃ2004年の上様・将軍吉宗よかストーリーはわかるだろう、と、若干甘い考えでいたわけよ♪。 うむ、それだけ解っているだけでも、随分助かったです。 今回もジャパニーズ・ミュージカルを堪能いたしました。 歌あり、踊りあり、ワイヤーアクションもあったりで、時間があっという間に過ぎ楽しかったです。
第二部の「唄う絵草紙」はマツケンレビューであります。 いやぁ~笑ったぁ。 前回よりも衣装がゴージャスになっとりました。 ☆キンキラキン☆
桃から生まれるのは桃太郎だが、ミラーボールから生まれるのはマツケンだったよ…
腰元ダンサーズが楽しそうに踊るステージの中央に、ものすごーい大きなミラーボールが登場して「まさか…だよね?」とか話しながら見ていたら本当に生まれたのでした。 ぎゃははははは!
W杯も終わったし、ユベントスのセリエB降格やら、おまけに梅雨時で季節も気持ちも「どよ~ん」としていた今日このごろ、久しぶりに心が気持ちよい日となりました。 なんだかスッキリ♪
2006年05月15日
満男と能とipod
サッカー日本代表決定のニュースをスポーツ新聞夕刊を読むオヤジの横で盗み読みをしつつ地下鉄で移動。 (満男がんばれ~♪)
1975年以来30年間、今なお連載が続く少女漫画の大ベストセラー「ガラスの仮面」。女優をめざす主人公・北島マヤとライバル・姫川亜弓が競い合い成長していく物語──その中で至高の演劇、幻の名作として描かれるのが「紅天女」。当公演は、この劇中劇「紅天女」を能に仕立て上げたものだ。 原作者・美内すずえの監修のもと、宝塚歌劇団特別顧問である植田紳爾が脚本を担当。演出とともに紅天女を熱演するのは人気、実力ともに第一人者の梅若六郎という豪華な布陣。冒頭の朗読、夢幻能の中に突如として現在能が立ち現れる演出や既視感を覚えるような間狂言など、新作能ならではの見どころも盛りだくさんだ。 いまだ漫画では語られていない「紅天女」の結末も、この舞台によって明らかにされるとあって、能楽ファンのみならず少女漫画ファンにも必見の舞台となるだろう。チケットぴあ
以前、国立能楽堂公演の時、チケット取り合戦に3分で玉砕した「新作能「紅天女」―漫画「ガラスの仮面」より―」に行ってきた。 今回の会場は「銀座テアトルホール」なわけで、そうなると通常の能楽堂とは違い、柱もないし、鏡板でもないから、ちょっと違うかもなあ~と思いつつも、やはりチケットが取れず玉砕した過去があるだけに、再演というのはありがたいので観にいくことにしたのだった。
誰にでもあるイメージでの能をわかり易く表現してた感じでしたな。 「ぴあ」の宣伝にも書いてある通り、狂言もからんでますますわかりやすい工夫がしてあった。 でも能なのに会場が暗転したり、スポットライトがあったり、地謡や囃子方が上手(かみて)に全員いたりするのが新鮮だったり、ちょっと戸惑ったり。 新作能といいつつ、梅若さんの舞いは「素晴らしく能」なわけで、観ていてなんだが久しぶりに古臭い古典能が恋しくなったよ。 (つーか、稽古行けよ>自分<来月のW杯が終わらないとまっとうな人間に復帰できないから今は無理~。 ☆更新は「狭い社会のいろんな事情」でとまっているが、能にご興味ある方はこちらをご覧ください☆)
うーん、面白いチャレンジものだったけれど、やっぱり国立能楽堂で観たかったなあ。
さて、銀座…(--)お買い物的デンジャーゾーンな銀座…
実は、一緒に観に行ったOちゃんと待ち合わせした時、手には袋がぶら下がっておりましたよ。
ってことで買っちゃたよ、ipod(^^)
待ち合わせが三越で、その斜め前にAPPLEストアがあったのがいけなかったと思おう、うん。
待ち合わせ場所に数分遅れた上に、「へへへ、nanoだけど、4G 買っちゃった~、音楽1000曲も入るんだって♪」と浮かれた私に、
「ほー、通勤時間徒歩何分だったっけ? さぞかしこれでジョギングも真面目にできるわよねぇ、近所に公園もあるしねえ…」とガツンと言われました。 うひー!きついぞ!Oちゃん!