2008年04月17日
不覚も不覚
先週に引き続きまた行ってた@歌舞伎 今回は昼の部。
仁左衛門さん、勘三郎さん、玉三郎さんがそろい踏みの月は昼も夜も行っちゃうね。 でも 随分前ににチケットとっておいたから一昨日まで今日だってコロッと忘れていたのだったがね。 危ない危ない。
今日は豪勢に歌舞伎座でお弁当食べて脳内&胃袋に栄養を与えるのよぉ♪
一、本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう) 十種香八重垣姫 時 蔵
武田勝頼 橋之助
白須賀六郎 錦之助
原小文治 團 蔵
腰元濡衣 秀太郎
長尾謙信 我 當
二、熊野(ゆや)
熊野 玉三郎
従者 錦之助
朝顔 七之助
平宗盛 仁左衛門
三、刺青奇偶(いれずみちょうはん)
半太郎 勘三郎
お仲 玉三郎
荒木田の熊介 亀 蔵
赤っぱ猪太郎 錦 吾
太郎吉 高麗蔵
鮫の政五郎 仁左衛門
でも、ここんところの多忙で、ついつい2番目の演目『熊野』は寝ちゃったよ…
幕見で食べたお弁当でお腹一杯になったってこともあったよ。
能がもとになってて能じゃ好きな番組なのに…
でも脳内でいい感じのアルファー派がでてしまう、謡や長唄。
そりゃーもういい感じでうとうと…ぐっすり、癒されまくり。 こんなことなら一本目で寝ときゃよかった。
でも『刺青奇偶』はしっかりと堪能したからよしとする。
鮫の政五郎=仁左衛門さん演じるその筋の親分さんがありゃーそりゃ粋でいなせでござんしたよ。うっとり♪
玉三郎&勘三郎の(演じる)夫婦愛にも涙ホロリなのでした。
2008年04月09日
歌舞伎とっちゃったもん
(後日姑息に更新なblog)
歌舞伎座にて『四月大歌舞伎 夜の部』にて歌舞伎鑑賞。 今回は昼も夜も豪華ですから行かないわけにはいかんのだよ。 おまけに日本史苦手な私でも今回はすんなりわかる時代背景なのですよ、うひゃひゃ。 (この歌舞伎のチケットをこっそりととっていたために京都行きが前泊できず翌朝6時発とかになったのだが、チケットとったときに京都行きなぞ決まってなかったのだから仕方ない)
一、将軍江戸を去る(しょうぐんえどをさる)
徳川慶喜 三津五郎
高橋伊勢守 彌十郎
宇佐見常三郎 巳之助
間宮金八郎 宗之助
天野八郎 亀 蔵
山岡鉄太郎 橋之助
二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
武蔵坊弁慶 仁左衛門
富樫左衛門 勘三郎
亀井六郎 友右衛門
片岡八郎 権十郎
駿河次郎 高麗蔵
常陸坊海尊 團 蔵
源義経 玉三郎
三、浮かれ心中(うかれしんじゅう)
中村勘三郎ちゅう乗り相勤め申し候栄次郎 勘三郎
おすず 時 蔵
大工清六 橋之助
三浦屋帚木 七之助
お琴 梅 枝
番頭吾平 亀 蔵
佐野準之助 彌十郎
太助 三津五郎
伊勢屋太右衛門 彦三郎
以下かるーい感想。
将軍江戸を去る
橋之助さんというと、顔つきからどうしても松岡修三とだぶるという私の脳内シナプスのつながりで申しわけないのけれど(あまり私に賛成してくれる人おらんがな)、血気盛んな山岡鉄太郎役で「うーん、修三!」とか思ったりした。 江戸を去る徳川慶喜(三津五郎さん)の哀愁にちょっとだけ涙。
勧進帳
源義経=玉三郎、弁慶=仁左衛門、富樫=勘三郎
うひゃー♪ 非常に豪華な勧進帳であるよ。 現在NHK教育で「歌舞伎入門」の案内役をされている仁左衛門さん。 歌舞伎の説明をおっとりとした顔でされてる時と、隈ふちの弁慶になっての迫力ある大見得は同じ人とは思えない。 役者ってのはすごいよのう。
浮かれ心中
中村勘三郎ちゅう乗り相勤め申し候
井上ひさしの直木賞受賞作「手鎖心中」を歌舞伎化した作品で、ずっと観てみたいを思っていた演目。 笑える演目で、特に勘三郎さんのおバカ役っていつも最高♪ ブラボー!バカ息子なおバカっぷりに毎回大笑い。 今回の名物は「ちゅう乗り」 It's a small worldが長唄版でかかっちゃうし、 ちゅう に乗って 宙 乗りよぉ。 ネズミ嫌いだけど、そのネズミがかわいく見える。
うむ、やはり翌朝の出発を始発にしてもこれをキャンセルにしなくてよかった♪としみじみ思うのだった。
2008年01月13日
でんぐり返らなくても無問題
(後日姑息に更新なblog)
でんぐり返し封印がどうしてそんなにニュースになるのか今ひとつわからなかったが…
87歳が毎日でんぐり返しして何ヶ月も公演してりゃ、やっぱりすごいか…
3公演越し(年月にすりゃたぶん5年越しくらいか?)の母のリクエストでやっとチケットがとれたのでお付き合いしてきました@『森光子の放浪記』 1回目は公演が始まって随分たってから行きたいと言われたので、もちろん売り切れ。 2回目は建てかえとなった芸術座の最終公演だったため気がついたら売り切れだった。 ということで新劇場に生まれ変わったシアタークリエでのこけら落とし公演第二段の今回やっとチケットがとれたのでした。
『放浪記』
昭和36年10月、「放浪記」は、日比谷・芸術座で産声を上げました。
作家・林芙美子が尾道より上京し、貧困の中で、恋をして、棄てられながら、詩と小説を書き続け、やがて人気作家へとたどりつく先には―劇作家・菊田一夫は、林芙美子の半生を、身近に接した自身の視点から劇化しました。
主演は森光子。関西の喜劇やテレビに出演していたところを菊田に見出されて上京。初めての主役が「放浪記」の林芙美子役でした。
哀歓とリアリティが各場に滲み出る「放浪記」は大好評を博し、森光子は、芸術祭文部大臣賞、テアトロン賞を受賞、初演は7ヶ月のロングラン上演となりました。
菊田の死後も三木のり平が潤色・演出を手掛け、作品は磨き上げられていきます。
初演以来46年間で、積み上げられた上演回数は1858回。
2005年に文化勲章を受章して、女優としての高みに達した森光子。
2008年の正月から、新劇場シアタークリエで、「放浪記」を演じます。
2008年は、菊田一夫生誕100年の記念すべき年です。
森光子の女優人生と共に歩み続ける「放浪記」。
「放浪記」の新たなる挑戦にご期待くださいませ。
テレビでの森さんを見ると、「本当にこの人が3時間もお芝居してんの?」とか少し思っていました。 だって、話し方はゆっくりだし、動作もゆっくりだし… 87歳だもの。 ワイドショーが少年隊のヒガシに恋人発覚?とか騒ぎ出したあたりからめっきり老けてしまわれた感じが…(失礼お許しを)
でも芝居だと全然違うのだねえ。 でんぐり返しはなかったが、それでも踊ったり小走りしたりと機敏なのでびっくり。 そりゃ他の役者さんに比べれば動作はゆっくりだけれど、87歳とは思えない「お嬢さん」ぶりを演じられてました。 いやー役者ってすごいわあ。 実年齢ここまでサバ読めるなんて見習わないといかん! でんぐり返しの場面はあってもなくても嬉しさは伝わるだろう場面だったので、別になくても違和感があるわけではありませんでした。
物語の内容はちと暗くなるというか…しょーもない男に惚れ、貢ぎ、案の定貧乏で…才能が認められて有名にはなったけど、名声&お金=幸せってわけでもなくて… と、ちょっとブルーな内容ですなあ。 「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」という言葉の人だけありますなあ。 ああ、ブルー。 (スミマセン、林芙美子作品読んだことがありません。)
森光子さん役じる林芙美子の友でありよきライバルでもあった日夏京子役は高畑淳子さんでしたが、後半は黒柳徹子さん。 こっちのバージョンもちょっと観てみたい気もします。 もちろん今頃思ったって満席ですがな。
観劇の念願かなった母も満足していました。 でも、劇場名の「シアタークリエ」には不満らしい。
「以前の「芸術座」のままのほうが、歴史も感じられるし素敵な名前なのに!」
とのこと。
確かに、何でもかんでもカタカナにしおって!と、常日頃から思っている私もあまりかっこよいとは思わない名前です。 それもクリエっちゃ何? と思っていたところ、クリエーションからきているようです。 ますますセンス悪いなあ…と思ったのでした。 芸術座のままでいいじゃない? ねぇ?
おまけにまだ劇場名の知名度も低いのか携帯での所要時間ナビ検索で名前がでてこなかった(笑) (これを書いている現在はしっかり候補名としてでてきます)
2008年01月10日
一人五役
(*後日更新blog)
復職と通院でヘッロヘッロなんだが、でもこれは行く。
初春花形歌舞伎
成田山開基1070年記念
通し狂言
雷神不動北山櫻
(なるかみふどうきたやまざくら)
市川海老蔵五役相勤め申し候
海老蔵さん5役! 粂寺弾正、鳴神上人、不動明王、早雲王子、安倍清行 とか演じる役を書いてもよくわかっておらん(--;) イヤホンガイドもあることだし、なんとかなるだろ。
松竹のサイトによれば、
この『雷神不動北山櫻』は、今から約二七〇年前の寛保二年(一七四二)正月に大坂の佐渡嶋長五郎座で初演され、同年七月まで打ち続けるという記録的な大当たりをとった作品です。皆様ご存じの歌舞伎十八番『毛抜』『鳴神』『不動』の三作品は、全てこの『雷神不動北山櫻』の一幕として上演されたもので、二代目市川團十郎が粂寺弾正、鳴神上人、不動明王の三役を勤めて好評を博しました。 (中略) また今回の公演では、原作の台本や従来の台本を参照しながらも、全く新たな構想のもと、市川海老蔵が粂寺弾正、鳴神上人、不動明王の三役に加えて、早雲王子、安倍清行の合計五役を勤めるというのも大きな話題となっています。とのことです。
会場には成田山から御本尊不動明王御分霊の御尊像も奉安されております。 もしかして、これが私の初詣になるのだろうか?(^^;)
舞台ではまずは口上で海老蔵さん自身がお芝居の簡単な説明をしてくれます。 演じる5役の写真パネルを指差しながら… おかげで5役も演じられたのに誰が誰か混乱しなくてよかったです。 5役だし、日によっては昼夜2公演だしとボヤキには会場から笑いが。
途中2幕目あたりで(いろいろ副作用もあったりで、私が勝手に)中だるみしてしまってウトウトしてしまったのがもったいなかったな。 3幕4幕は迫力あり眠気もふっとんで再度楽しめました。
以下これから行くかたにはネタバレバレだからご注意
昨年の秋にこの公演を知ったとき、最初のチラシには
「市川海老蔵空中浮遊相勤め申し候」
とありまして、チケットでは毎回お世話になっている歌舞伎大好き友達と、
「空中浮遊って何?」
と話していました。 ほれ、空中浮遊ってーいうと、例の…あの教祖様を思い出す。 でも「飛ぶ」ってことには間違いないだろうし、場所も新橋演舞場だしでの歌舞伎で「浮遊」ってなると、舞台から客席の上をキツネが嬉しさあまりに踊りまくって昇天していく…(義経千本桜)、それじゃ猿之助さんのスーパー歌舞伎よねえ、でも、ああいうワイヤーアクションありなわけ?とか勝手に妄想していたのです。
でも、当日劇場でもらった最終版チラシは「市川海老蔵五役相勤め申し候」とキャッチコピー(って言ってよいものか?歌舞伎なんですけど…?)が変更になっていて、会場にワイヤーもないから飛ばないらしい…はて? 一体? と思っての観劇となりました。
でも、話の終わりも終わりで海老蔵さん演じる5役目の不動明王が舞台上で浮いたのでした。 手品みたいに浮いてました。 確かに浮いているし、迫力ある舞台設定でしたが、キャッチとして使うには弱かったのだろうなあと思ったのでした。 それに、浮こうが浮くまいが一人五役は大変なことですからそっちを見どころにするのは正しいと思われたのでした。
2007年12月06日
歌舞伎とお芝居の違い? さあ…
「12月の公演、ある意味豪華スターキャストです(笑)。」
歌舞伎にはまって東へ西へどこにでも行っているHちゃんからお知らせメールをもらったので早速チケットを手配してもらった。 後援会に入っている人に頼むと先々行チケットがとれるのでありがたいのう。
ほほー、さすがにお勧めしてくれるだけのことはある。 若手勢ぞろいな豪華さじゃわ。
備忘録かねてのblogなのであらすじは歌舞伎座オフィシャルサイトより抜粋。 (問題あれば削除します。)
『菅原伝授手習鑑-寺子屋』
菅丞相の家臣・武部源蔵(海老蔵)は、妻の戸浪(勘太郎)と寺子屋を営みながら、主人の子菅秀才をかくまっています。それを知った敵の藤原時平は、菅秀才の首を出すよう命じ、臣下の松王丸(勘三郎)を首実検に差し向けます。源蔵は苦悩の末、今日、母の千代(福助)に連れられ寺入りした小太郎を身替わりにします。実はこの子の親こそ、松王丸。心ならずも敵方に与する松王丸の、これは命を賭けた償いの行動だったのです。
わが子を犠牲にする松王丸夫妻の慟哭と、他人の子を殺さざるを得なかった、源蔵夫妻の宮仕えのつらさ。胸を打つ義太夫狂言の名作です。
周りのおじさん、おばさんもすすり泣く。 上司の子どもを助けるために他の子どもを身代わりにし、あげくその子は敵方の大将の部下が、それを知っていて自分の子どもを差し向けたってわけで。 やりきれない話よのう。
『粟餅』
威勢よく現れたのは、二人組の粟餅売りの杵造(三津五郎)と臼造(橋之助)。搗きたての粟餅をちぎっては、粉が入った鉢に投げ入れる曲搗きを見せたり、交互に六歌仙を演じ分けたりと、きびきび軽やかに踊ります。
江戸時代、曲搗きで知られた粟餅売りの風俗を写した常磐津舞踊。踊り巧者、三津五郎と橋之助の息の合った組み合わせが楽しみです。
20分ほどの短い踊り。 ぼーっとみてたらあっという間に終わってしもうた。
『ふるあめりかに袖はぬらさじ』
文久元年(一八六一)。江戸幕府が開港した三港のうちのひとつ、横浜にある遊郭岩亀楼には、外国人相手の「唐人口」と呼ばれる遊女もいて、連日賑わっています。気風がよく三味線の名手でもあるお園(玉三郎)は、ここ岩亀楼の名物芸者。面倒見のいいお園は、病に伏せっている同僚の遊女亀遊(七之助)を見舞いに行き、亀遊と、医者を目指す通辞の藤吉(獅童)との仲に気づきます。
その翌年。岩亀楼に登楼したアメリカ人イルウス(彌十郎)は、唐人口の遊女マリア(福助)を気に入らず、病み上がりの亀遊に一目惚れして、藤吉に身請け話の通訳をさせます。金に目の眩んだ岩亀楼の主人(勘三郎)が身請けを承知すると、藤吉との恋に絶望した亀遊はその場を飛び出し、自害してしまいます。
その七十五日後。亀遊の死を、〝万金を積まれてもアメリカ人への身請けを断り自害した攘夷女郎〟と事実を歪曲して伝える瓦版が出回ります。「露をだにいとふ倭の女郎花ふるあめりかに袖はぬらさじ」というウソの辞世の句まで添えられている周到さは、攘夷派志士を煽るためのねつ造に違いありません。が、この瓦版のお蔭で評判になった岩亀楼では、商売促進に励む主人はもとより、亀遊の死の真実を知るお園までもが、ウソで塗り固められた「亀遊物語」の語り部となってゆきます…。
玉三郎の当たり役のお園に、一座勢揃いの顔ぶれによる注目の舞台。今回は初の歌舞伎座での上演です。
作者:有吉佐和子。
もともと縁のない暮らしをしていりゃそんなもので、有吉佐和子といえば学校の休暇であろう時期に実家に帰っていた時「笑っていいとも!」のテレフォンショッキングにて、延々と番組ジャックをしている姿をまさにライブで見てしまい「なんだろう、このエキセントリックなおばさんは?」 と、おののき胃のあたりがきゅぅ~っとした。 そのトラウマか、彼女の作品を手にとったことはなく、作品も「恍惚の人」くらいしか知らない。 だから観る前は多少胃の奥がきゅぅ~っとした。
しかし、いや~、面白かった! 「歌舞伎」というより「お芝居」感覚で面白かった。(このふたつがどう違うのか?とつっこまれても説明できないけれどさ。 現代語でわかりやすいということと、台詞が長いこと… あとは私の動物に近い感覚)
いつもは玉三郎の花魁姿にうっとりしているわけだけれど、今回は大笑いさせてもらった。 おまけにアメリカ人役の彌十郎さんの英語の発音が上手だったこと♪ 「上演時間長いな。」とため息もついていたのが嘘のようにあっという間に時間が過ぎていきましたわ。
なんだかこのごろ人並みに師走っぽい。 通院とほんの少しの労働、そして半分以上を占めているこの数ヶ月のウサをはらす日々。 インフルエンザの予防注射もしましたぜい。