◆佐渡能楽の里◆
台風が近づいていることもあり、雨は降ってはいないが、海に行くお天気としてはいまひとつ。 とりあえず海まわりの観光は翌日以降の後回しにして室内の観光をしてみることにし、まずは佐渡能楽の里に行ってみた。 能楽が盛んということもあり、こーんな施設もあるのだ。 装束や面が陳列されている小さい博物館なのだが、ロボットによる能の上演というのがある。 



ぎゃはははは!ターミネーター1も真っ青のロボット達だよ。 すごいよ、ハイテクロボット! なんと、この設備に3000万円もかかっているそうだ。
上演時間は約15分、これが思っていたよりもよくできている。 等身大のロボットが道成寺という番組(演目)をうまいことあらすじの解説を交えながら見せ場のところだけを舞う。 ちゃんと囃し方の太鼓や鼓も微妙な表情をしながら動いたり声をかけたりするのだ。 能なぞ見たこともない人でも充分に楽しめるように作ってあるねえ、と感心。 

絶滅の危機なトキのいるトキ保護センターも隣接されているが、佐渡に着いた時間が遅く、思ったよりも能楽の里が楽しく、はまってしまい時間がかかった見学となりトキの施設は閉館してしまってた。 余談だけれど、トキの学名であるNipponia Nippon(ニッポニア・ニッポン)って言葉が気に入っている。 名前が韻を踏んでいるようでかわいいと思うのだ。 かわいいと思うがな、どーお?(^−^;)  漢字では「鴇」と書くが「朱鷺」とも書く、佐渡では朱鷺のほうがメジャーなようだ、確かにこっちのほうがトキらしいとも思ったりもする。 
トキセンターは閉館してしまったが、まだ外は暗くはなかったので近所にある本間家の能舞台の見学に行くことにした。


◆沢山の本間さん◆


道を走っていると気がついたのは表札に「本間」が多いということ。佐渡では本間さんという名字がポピュラーな模様。 その中の本間さんでも能楽の里の向かいにある本間家は代々続いている能楽師のお宅で、現在の18世の方はよく東京の舞台でもお見かけする。
予約もせず突然見学に行ったので能舞台は雨戸が閉ってしたのだが、ラッキーにも中の能舞台も見学させていただけた。 ありがとうございました♪ そしてここで縁の下のツボ(右写真参照)を始めて見ることができた。

◆牛尾神社◆


本間家能楽堂からすぐ横にある牛尾神社。 昔は能は奉納にはつきものだったそうで、どこの神社にも能楽堂があったそうだ。 「佐渡の神社にはもれなく能楽堂がついてきます♪」な状態だったらしい。 昔は200以上はあったらしいが、いまでも30以上の能楽堂が神社と共に現存している。 都内の建物の中の能楽堂しか知らない私にとってこういう場所が今の日本にも残っていたのかと感動しつつ、そしてちょっとだけタイムトリップさせられた。 


 

さすがにロボットが舞台を四方八方と動き回ることはできないので、数体のロボットが順番に床板からせり上がってきてその場で舞う。 といっても地謡(右の座っている人たち、や後ろの囃子方が瞬きをしたり顔をこわばらせて謡ったりするのはよーくできていて感心。


本間家能舞台の縁の下
能舞台の縁の下にはツボがおかれている。 舞台で足拍子をふむとこのツボの効果で音が響くのだ。 縁の下が見られる機会なんてなかなかなかったので、今回始めて生ツボ(こんな言葉はない)を見たが、想像ではツボを地面に垂直に埋めているとばかり思っていたのでナナメだったのにはびっくりした。 

牛尾神社は杉の中にひっそりとある静かな神社でした。

牛尾神社境内、一番古い杉は樹齢1000年とかで、別名「孕み杉」 名前にちょっとびびるが、安産の杉らしいよ。 (暗い場所にあったので写真はとれませんでした)