2008年08月14日
歌舞伎でオペラ
◇歌舞伎座百二十年八月納涼大歌舞伎◇
だわよ。
通常、11時開演&16時くらいの開演の2部(で3演目)の歌舞伎ですが、八月の納涼歌舞伎は11時、2時半くらい、6時半くらい開演の3部(2演目)となります。
夏だけではなく、演目2つの3部構成くらいの時間のほうが気軽にこれるなあ…と思います。
ホントはさ、浴衣でもきて粋にいこうぜ!粋によ! って感じですが、この暑さじゃ無理!
3部全部みたいのは山々ですが、そこまで時間も金もそして体力も精神的余裕もない8月ですので、「絶対に観たい!」と大騒ぎした第3部のチケットを毎度毎度お世話になっている歌舞伎フリークスのHちゃんの観劇日のうちの1日(--;)とあわせて一緒にとっていただきました。
1:新歌舞伎十八番の内 紅葉狩(もみじがり)
更科姫実は戸隠山の鬼女 勘太郎
山神 巳之助
従者右源太 高麗蔵
同 左源太 亀 蔵
侍女野菊 鶴 松
腰元岩橋 市 蔵
局田毎 家 橘
余吾将軍平維茂 橋之助
2:野田版 愛陀姫(あいだひめ)
濃姫 勘三郎
愛陀姫 七之助
木村駄目助左衛門 橋之助
鈴木主水之助 勘太郎
高橋 松 也
多々木斬蔵 亀 蔵
斎藤道三 彌十郎
祈祷師荏原 扇 雀
同 細毛 福 助
織田信秀 三津五郎
以下思ったことなど。
◇紅葉狩
え~、この1年半またまたお稽古をばっくれたまま行方不明してますが(--;)実はこの紅葉狩の謡が私が始めて習った謡であります。 まだ幼少でござった。 後に「最初からエライ渋いの選んだねえ」と現在の師匠にいわれたりもした鬼もの。 別に自分が選んだわけではないけれど思い出深いのです。
しかし、能と歌舞伎の紅葉狩ってここまで違うのね~と新鮮にびっくり。
だいたい歌舞伎で松羽目物(能のオマージュのも)をするときは、途中一緒に脳内にて謡いたくなるところがあるのですが、今回の紅葉狩、あまりにも違う舞台を観ているのでそういうのがありませんでした。
前にも書いたと思うけれど、能は鬼の面をつけるわけで、歌舞伎はそれが派手派手の隈取りの化粧であらわします。 なかなか派手な鬼女さんで迫力ありました。
◇野田版 愛陀姫(あいだひめ)
野田秀樹がオペラのアイーダを歌舞伎にアレンジ♪
オペラと歌舞伎行くしかないっしょ♪
話がちょいと離れますが、ELPってプログレのバンドがムソルグスキーの『展覧会の絵』をシンセサイザーでグィングィン♪と弾きまくったり、またRAINBOWってバンドがベートヴェンの『第九』をギターでギャンギャン奏でたり…そういうの大好きであります。
だからもともとオペラでも気に入っている演目のアイーダがどんな形で歌舞伎になるのかが興味深々でした。
お話の内容(武将ラダメスが敵国奴隷となっているアイーダと相愛で、王の娘がそれに嫉妬。 戦で凱旋帰国したラダメスへの王のご褒美は娘との結婚。 その後ふたりで駆け落ちしようとしたものの、ラダメスがうっかりしゃべった情報をアイーダの父(敵国の王)が聞いちゃって… って話)は一緒ですが、古代エジプト時代のエジプトVSエチオピアの舞台は戦国時代の美濃VS織田となっておりました。
アイーダが愛陀姫、ラダメスが駄目助左衛門。 でも他の名前遊びはなかったな。
面白かったです。 でもひとつ想像と違ったのは鳴り物に「西洋」が入り込んだこと。
「凱旋行進曲」ではトランペットが入り、弦楽器もチラホラ聞こえます。 ガツンと全部和な鳴り物でも良かった気がしたなあ…
ちょっとこのあたりが「どういう感じでオペラが歌舞伎風に」と思っていたので、個人的にはちょいと妄想ふくらませすぎだったようです。 以前観た十二夜が?とっても和風で文字遊びや鳴り物もそうだったから勝手にそう思ってしまったのか? んー、あと一回観たいが大人気演目らしいので多分無理でしょうなあ。
‘野田版愛陀姫’は新聞の評を読んでいて興味ありました。
でもオペラは見たことがないんですけど。
ギトギトの洋物、コテコテの和物よりはフュージョンしてる方が面白そうだなー、と。
ELP懐かしい。
クラシック(古典)を取り入れて前衛とはこれいかに?
>erinさん
勘三郎さんはいろいろ面白いことをしてくださるので歌舞伎ファンだけでない観客が沢山くるからこっちも気が楽です。
ELPとかキングクリムゾンとかいまだに突然発作的に聞いたりしてます(;・∀・) でも夏向きじゃないからこのごろは聞いてません(笑)