2006年05月30日

ダ・ヴィンチ・コード雑感(ネタバレな巻)

前評判の凄いのはさっさと行って体験して、自分も「凄い!」と思うのが映画の醍醐味。 特に原作を読んでから行ってると、これがたまらなくテンションがハイになる。 人を見つめて「うまそうかなあ?」と首をかしげて考えているシーンの次にその日のディナーに食っちゃってるだろうシーンのレクター博士の映像(映画:ハンニバル)なんぞ、アンタ背筋に一本何かが走ったよ。 怖くてゾクゾクというより、映像でここまで表現できたのね!なゾクゾク感。

そろそろ、いいかな?と映画ダ・ヴィンチ・コードについて書いてみる。  明日は水曜日だから再度映画館へ行く予定。
「まー、ハリウッドですから~」な作りでして、とりあえずは楽しみましたよ。 でも、思いはいろいろだった。

今回ダ・ヴィンチ・コードの制作の段階でダン・ブラウン著書の原作を読んで大いに興奮していた私は一つだけ不安があった。 それはトム・ハンクスがラングルトン教授ということ。 
役者はどんな役にもなりきってしまう。 といっても、ここまでベストセラーになっている原作で「教授はハリソン・フォード似」と書いてあるだけに、頭の中は逃亡者で警察に追われ、逃げ回る時のハリソン・フォードの顔を頭にうかべ、シラスに追われているラングルトン教授をイメージしながら読んでいたわけで、それがBigで子供大人やってたり、スプラッシュで人魚とラブラブ・ハッピーエンド♪(そういや、これもロン・ハワード監督だよ)のラブコメ時代から見ていたトム・ハンクスがどうしてもラングルトン教授役とかぶらないのだった。 その後のアポロ13フォレスト・ガンプフィラデルフィア等々シリアスな出演作品といい、いろいろと観ているが「役者ってのはすごいなあ」と素直に演技に感動しており、過去にどれひとつとして彼の配役と演技に不可思議な感情を持ったものはなかった。 しかし、今回の場合はどうもしっくりこないまま、そこだけが不安で映画館に行った。

結果、私にとって、彼はラングルトン教授ではありませんでした。 あの顔に中途半端な長髪はいかがなものか? 『スキンヘッドかロン毛がLOVE!』と一般的にみたら「アンタの男の理想は変!」と周囲から非難轟々の日常の私は長髪にはうるさいからか? あと教授ってぇんだから童顔よりも燻し銀な俳優がよかったとか、ステレオタイプな『もろに教授』って顔つきの俳優はいなかったのか?とかいろいろ思った。 んー、個人的なタイプとしては原作にあるハリソン・フォードはもうジーさんだから(失敬だな>自分)、オーストラリア人だがヒュー・ジャックマンあたりだったかな。  終いには(自分のことを棚に上げてだが…)『も少し痩せろよ』な中年のアメリカのおっちゃん体系になりつつあるトムにシンパシー。  他の俳優は違和感なく見られただけにますます目立って気になる(笑)。

俳優をうんぬん言うのはやめたとしても、通常の上映時間としては決して短くはない2時間半が、今回はそれでも短いと感じた。 原作のワクワクする謎解きや歴史的背景の解説とかは非常にあっさりしすぎていた。 数秒の映像や延々と語って終わってしまったのがもったいない。 その割にオプスディの『肉体的修行』の教えに忠実に従っているシラスのえぐいお祈りシーンやらは無駄に長い。 そこに時間使うくらいなら他のシーンに時間さこうよ…

原作を読んでいないとわかりづらいなあ…と思っていたのだが、今考えると逆に原作を読んでいない人や、とりあえず読んでみたくらいの人のほうが楽しめるんではないかしら?と思う。

私は原作にはまりすぎてしまった。 映画としてはおもしろかったが、楽しみだった背筋がゾクゾクってところまでは今回はなかったのだった。 


余談だが、途中「随分とふざけた訳つけてんなあ、例のあの人 か?」と思ったらやっぱりだった。 今回は日本版の翻訳者さんが、翻訳監修として連名されていましたから事実をへしまげてという訳ではないにしろ、通常の会話のセンスと、世界陸上3段とび級の独自のいいまわしには脱力する。
(note:子供のころ映画を見るたびに「ああ、○田さんってすごいなあ」と憧れに近いものがあったわけで、自分がそこそこ理解できるようになっら愕然としてしまい、なんだか可愛さ余って憎さ百倍状態になっているという事実は否定いたしません)

Posted by toto at 2006年05月30日 23:40
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Tracked on 2014年07月19日 23:42
コメント

原作にはまりすぎたって感じよくわかります。
2時間半でもいっぱいいっぱいな感じは否めないですねー。
配役については、作者は映画化をもくろむ時は人物の外見に具体名を挙げない方が良いということでしょうか。

Posted by erin at 2006年06月02日 17:52

どもです^^
作者もここまで大人気になるとは思っていなかったのでは?(笑) アラビアのロレンスとか、風と共に去りぬとか(どっちもたとえが古いな…)みたいに延々と4時間くらいやってもよかったかもなあとか思ったのでした。

Posted by toto at 2006年06月03日 09:28

またお邪魔します。
考えたら設定もたった一晩の出来事ですから、‘24’スタイルでも良いですよね。
TVドラマ化のほうが見ごたえがあるかも知れませね。

Posted by erin at 2006年06月03日 17:44

それって面白いかも^^  でも本国アメリカでは宗教系のドラマは打ち切りが多いから…(以下自粛 (^^;))

Posted by toto at 2006年06月04日 12:03
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