2005年05月16日

3ヶ月連続で。

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まーたきちゃったよ@歌舞伎座。 というわけで中村勘三郎襲名披露、3ヶ月ぶっつづけで歌舞伎座での観劇です。 

演目は菊五郎の「義経千本桜」、玉三郎の「鷺娘」、そして勘三郎の野田秀樹脚本・演出での「研辰の討たれ」 (いつもながら敬省略どす)

てっきり襲名公演は2ヶ月だけとか思っていた先月、歌舞伎座で5月公演のチラシで演目を見て一緒に行ったOちゃんと「うわー、観たいね」と劇場でお互いのスケジュールを照らし合わせ観劇可能日を確認したのでした。 実はこの時はまだ知らなかったんですよ。 「野田版・研辰の討たれ」が初演の平成13年に大絶賛され、歌舞伎座というのにスタンディング・オベーションがでて3階席まで全員総立ちで拍手したほどの大絶賛だったということを。。。。そんなわけで、今回のチケット購入は非常に難しかったらしいのですが、無事にゲット致しました。  噂の通り歌舞伎座前は当日のチケットを求める人の行列で、「平日ですぜー?仕事どうしたんですかー?(>オマエモナー)」なすっごい人だったよ。 話だと4時間くらい並んだ人もいたそーだよ。 

「義経千本桜」は数少ない私の知っている演目、始めて観た「義経千本桜」はNYで観たのだった。 それも空を飛んで帰る猿之助の子狐だったからなー、あのインパクトはでかくて忘れたくても忘れられん(笑)。  
ざっとあらすじを書くと、静御前の鼓が自分の母親の皮である子狐が鼓を守りたい一心で佐藤忠信に化けて静御前の旅をお供をしており、兄頼朝から身を隠している源義経のところで本物の忠信とミアミスしてしまい偽者であることがバレるわけです。 偽者の正体を暴いたものの、狐が身の上を思いやった源義経が鼓を子狐に与え、その狐は喜んでお礼に源義経に襲いかかる頼朝方の討手を懲らしめて巣へ戻っていく、というお話。 (ああ、なんて「ざっと」すぎる書き方だろう。。。)
これがなー、泣くんですわ私。 親狐を思うあまりの子狐の親孝行がせつなくて動物好きにはなんともツボでさ。 今回もウルウルしましたわ。 

玉三郎の「鷺娘」は綺麗の一言でしたー。 美しいったらありゃしません! 照明効果と降り積もる雪の演出も見事でこれまたウルウルと感動してしまったのでした。

で、「野田版・研辰の討たれ」 古典を現代劇演出家(と言っていいのか、よくわからん。野田秀樹ファンには怒られるのかもだ)が一緒になるというのは面白いな。 もともと歌舞伎はその時代の社会風刺なども散りばめる場合が多いとは聞いてはいましたが、それ+野田版となるとテンポも早く台詞も現代感覚で顎が痛くなるくらい笑いました。 話題のお笑いネタ(アンガールズ、レギュラー、ギター侍)あり、結婚が決まった獅童君への台詞あり、しまいにゃクドカン映画「真夜中の弥次さん喜多さん」(オフィシャルサイト)の喜多さんの格好をした七之助まで登場してしまう。 きっとわかる人にはもっと笑える小ネタがぎっしりだったことでしょう。 そんな中でも最後にはメッセージを与えるところはしっかりと与える、終わるとそれなりに考えさせられる劇となっておりました。 
もともと研辰に殺されてしまった父の仇討ちをする兄弟2人の話が、野田版となると、赤穂浪士の仇討ちが「キレやすい若者が場所を考えずにご乱心した後始末でその後の人生がすっかり変わった47人」と皮肉(?)まじりの設定をも混ぜこんでいて、仇討ちや命の意味をも問われる内容。 昔は仇討ち=かっこよい、なわけで、こういう問い方は現代感覚といえばそうだよねえ、な歌舞伎でした。

歌舞伎っていろいろあって面白い♪と思いつつ今月末からは場所を歌舞伎座から歌舞伎町(WWRY)に変え、いそいそとはせ参じるのでございますー。

Posted by toto at 2005年05月16日 23:41
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